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共通語(会話)(読み書き)、精霊語、地方語 |
珍しいデザインの民族衣装のようなものを着ている 肌は浅黒く所々にベージュのような刺青 目と髪が赤い。装飾品ジャラジャラ |
『リリィや、皆を怨んではいけないよ』 呪術師としての恩師でもある年老いた祖母は、自分を森から追い出した部族の者達に対し 最後の最後まで、たった一つの呪う言葉も口にしなかった。 『ババ様……』 『憶えておゆき。我等ダークエルフにとって、『黒術』は最大の禁忌であると 同時に忘れ難き過去の恥部。わしにも皆の気持ちは痛いほどによぉ分かる』 『だって、そんなの……ババ様は『黒術』なんて使ってないのに!』 『仕方無かったんだ。疑いがあるだけでも森に置いておくわけにはいかない。 さもなくばもし他の里に知れれば、我が部族全ての災いとなるだろう。 命を取られず追放だけで済んだのは、皆の温情のおかげだよ。そこを勘違いしてはいけない』 『嫌! ずるいわ! みんなだって、ババ様がもう旅に耐えられる体じゃないことは知ってたのに! それなのに……』 老いた胸にしがみつく。幼い時分にはあんなに頼もしかった懐が、酷く小さくて儚いもの に感じられた。ただ懐かしい匂いだけは変わらない。家の中で何時も焚き染められていた 薫香と、干された何種類もの薬草が入り混じった、重厚で、なのに不思議と心落ち着く匂い。 そっと頭を撫でる手があった。肉が落ちてすっかり軽く節くれだってはしまったけれど くれる安らぎは変わらなかった。ただ、今はそれが無性に悲しい。燃え落ちる寸前の灯火に 似た病的な熱さが指先の形で頬をなぞる。 『お前は良き弟子であり、良き孫だった。今まで、本当にありがとう。 そしてすまないね、お前には厳しい道を選ばせてしまった。せめてこの先お前が歩む道に 光と風と清き流れが途絶えぬように、一足先に祖霊の元へ頼みに行ってくるとしよう』 『嫌……嫌よ……ババ様がいなくなってしまったら、アタシはもうたった一人……』 もう成人となんら変わらぬ体で、幼子の頃と同じようにしゃくり上げる孫の姿に、 老いた呪術師はそっと顔をほころばせた。 仕方の無い子だ、と呟く声は、穏やかな春の日差しのようであった。 『私がお前に教えた事を思い出しなさい。森から離れたこの寂しい大地でも、 多くの霊達がお前を見守り、手を貸してくれることだろう。私もまた、その 大きな流れの中に生まれた時に頂いたものを返しに戻るだけなのだから。 この世界で死は消滅ではなく、生とは永遠ではない。お前という存在はたった 一人で在りながら、この世のあらゆるものと切り離すことは出来ないのだよ。』 唐突に、撫でる手が止まった。はっと顔を上げたリリィの目の前で、呪術師はこれまで 共に過ごして見た中でも、最も優しい笑みを浮かべていた。 『リリィ、きっとお前になら分かるはずだ。自慢の孫よ。私にとってなによりの幸せは 祖母と師という二つの役割をたった一人で担えた事で、どちらかでしかなかった人々の 二倍の時間をお前と一緒に過ごせた事だった。お前が何処にいても、祖霊と精霊の加護は 常にお前の傍にある。ゆめゆめ感謝を怠らないことだ。 ……私もまた、お前が環るその日まで、見守っていよう。……必ず』 最後の一息、わずかに苦しげに胸が上下し、そして永久に静かになった。 あっけない、それは本当にあっけない終わりで、次の瞬間にはまた目を開くのでは ないかと思えて、リリィは祖母の手を中々離すことが出来なかった。 わずかに残っていた生命の精霊の残り香が完全に消えて、ようやくリリィは泣いた。 体中の水が両目から流れ落ちるのではないかというくらい激しく、全霊を込めて泣いた。 だから泣き終わったリリィの目には、もう涙を流すための弱さは残っていなかった。 祖母にして師の亡骸を葬ると、その足で旅を続け、ついに大陸でも最大と言われる都市に出る。 そこは彼女の想像を色んな意味で遥かに越えた場所だった。そして自分達の種族の歴史を、 異なる視点から見せつけられることになる。 だがその歩みは多少鈍りはしても、決して止まることはなかった。 やがてリリィは一つの看板を掲げた扉の前に立つ。 看板には『銀の月灯り亭』なる文字があった。 そこが彼女にとって、新たなる出発点となることを願う。 禍印様SSより(多謝) -------------------------------------------------------------------------------- ■生い立ち 特殊な霊感を持つダークエルフの部族で産まれ育つ。 『生も死も─自然界の生き物・精霊界の生き物・さまよえる生き物に─たいして差はない』 と捉える宇宙生命論。 厳しい掟、霊に対する礼儀、巫女としての様々な修行の中、それでも自分達が 「ダークエルフである」と言う事に何も引目を感じず、おおらかに育って来た方。 しかし ある日彼女の師でもあり、唯一の肉親でもあった祖母〔以後ババ様〕に 『黒術(禁呪的なもの)』を行う恥知らずの術師という疑いをかけられてしまい、 部族を追われる羽目に。 そしてその愛しい〔ババ様〕も共に旅する過酷な環境で生を終えてしまったのである。 黒術を憎しみ、祖母の御霊に認められる為にも、彼女は『己の求める修行』を続けるのだが。 トロウに来て 多少薄まったものの「存在法」の名残りをいたる所で感じ、今は消極的でいる。 (カルチャーショック?) 非常に霊感的なカンが鋭く、時にはそれが情緒的にマイナスの方向に出てしまう。 人見知り、照れ屋、先走り。 基本的にはおおらか。仲間がホシイので少し甘ったれな所もあるかも。 ダークエルフには基本的に心を許している。 Aランク特典 技能制限解除 使用済み |
必要 筋力 |
攻撃力 修正 |
打撃力 | クリティ カル値 |
追加 ダメージ |
回避力 修正 |
防御力 | ダメージ 減少 |
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技能 | ||||||||
ファイター技能 | = | = | = | = | = | |||
シーフ技能 | = | = | = | = | ||||
レンジャー技能 | = | = | = | = | = | = | ||
冒険者レベル | = | = | = | = | = | = | = | +6 |
能力値 | ||||||||
器用度ボーナス | = | 2 | = | = | = | = | = | = |
敏捷度ボーナス | = | = | = | = | = | 3 | = | = |
筋力ボーナス | = | = | = | = | 1 | = | = | = |
武器 | ||||||||
= | = | = | ||||||
= | = | = | ||||||
= | = | = | ||||||
= | = | = | ||||||
盾 | ||||||||
= | = | = | = | = | ||||
= | = | = | = | = | ||||
鎧 | ||||||||
ハードレザー | 11-6 | = | = | = | = | 11 | ||
プロテアミュレット | = | = | = | = | +1 | |||
総計 | 攻撃力 | 打撃力 | クリティ カル値 |
追加 ダメージ |
回避力 | 防御力 | ダメージ 減少 |
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ハードレザー | = | 0 | 11 | 7 | ||||
= | ||||||||
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