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シーフギルド

シーフたちが集まって作る犯罪組織です。盗みや詐欺、暴力などにより人々から金品を巻き上げ、違法な方法で利益を得ることを第一目的としています。いわばPLの世界での暴力団やギャングのような組織です。治安を損ねる存在ですが、裏社会を牛耳るシーフギルドは、犯罪を統御する大事な役割もあり、社会の必要悪となってもいるのです。もちろん、それだけの力があれば、ですが。

シーフギルドはエンファータの様々な場所に存在しますが、その性質上、人が多くいる町や都市などにしか存在しません。村などではほとんど見かけることがないでしょう。また、シーフギルドは土地に根ざした組織なので、基本的に他の土地のシーフギルドとは交流を持ちません。彼らにとっては、自分たちのシマ(縄張り)で利益を得ていればそれで十分なのです。

組織の特徴 Edit

ギルドの性格 Edit

シーフギルドはその規模の大小があるにせよ、ギルド長が独裁する組織です。そのため、ギルドの性格は、設立したギルド長の思考が色濃く反映されます。ですので、組織が暴力的なのか、慎重なのか、よそ者に対して警戒心が強いのかなどは、すべてギルド長の性格次第です。また、取り扱う仕事内容もギルド長の性格が出ます。例えば冒険者バルバロスの系譜の海賊が作ったギルドは、大抵は穏健で、悪質な犯罪行為は行わないのが普通です。

ギルドの仕事 Edit

シーフギルドの収益は、「情報」「盗み」「庇護」「経営」「商売」「代行」の6つが中心となります。これらは、ギルドが直営で行うものと、傘下のシーフが独自に行い、利益の一部をギルドに上納する形があります。
また、ギルドがどのような活動を収益源にしているのかをまとめたのが、以下の表となります。ただ、これらはあくまで基本例であり、これ以外の分野以外についても活動し、収益源とすることもあります。

情報
街の乞食や様々なルートで集めた情報を売り買いするものですが、有力者の弱みを掴んで恐喝するなど、ギルド自身が使うこともよくあります。
盗み
スリ・空き巣・強盗などです。ギルドがこれらに直接関わることは、ギルドが小規模な場合やよほどの利益を見込めるを除き、ほとんどありません。傘下のシーフが実施主体となり、利益の一部を上納する形となっています。
庇護
様々なお店や商人から【みかじめ料】を徴収する活動で、ギルドにとってはとても美味しい仕事です。しかし、流れのシーフの仕事を察知し制裁できないと、庇護するにも説得力がないので、ギルドの規模が大きくないと出来ません。
経営
賭博場や娼館などを経営することです。大抵の場合、ギルドの主要な資金源となっています。なお、賭博場と娼館は、ギルドが直接経営していなくても、息が掛かっていることが大半です(ヴァル=ノレルテンプルなどが介入してる場合などを除く)。
商売
盗んだものを売り払う故買屋や、密輸、密売などです。ただ、人身売買と麻薬取引に関しては、犯罪者集団であるシーフギルドすらも「星霜の倫理」が働くのか、手を染めるケースはそれほどありません。
代行
付き合いのある有力者や正メンバーの犯罪行為が露見しそうになった時に身代わりを立てたり、または、有力者の代理として様々な汚れ仕事を請け負います。こういう仕事は、ギルド本体が請け負うもので、また、ギルド自体に力とコネがないと、なかなか出来るものではありません。

ギルドのアジト Edit

シーフギルドは、最低1つは、アジトを持っています。これはメンバーたちが集う場所であり、ギルド長や幹部が生活をする場でもあります。ギルドが巨大になると複数のアジトを持つのが普通です。アジトは、ギルドが経営/支配する酒場や宿、娼館などに置かれるのが一般的で、官憲などの手入れがあった場合に備えて、主要な場所は隠し扉で仕切られており、脱出が容易な仕組みとなってることが多いです。

正メンバー Edit

シーフギルドは所属するシーフギルドメン)を中心に構成されています。ですが、裏社会を支配するためには、シーフだけでは不十分なため、商人や戦士、稀に神官や魔術師なども、シーフギルドの構成員になっていることがあります。有為な人材は、場合によっては、「用心棒」として雇ったり、三顧の礼を尽くして招いたりすることもあります。

なお、ギルド正メンバーは、いつもギルドのアジトに詰めているわけではありません。特に下っ端は、上役から呼ばれて仕事を命じられた時以外は、なにをしようが自由です。ですので、独自の才覚で仕事をするのも構いません。美味しい話には目がないのがシーフですし、ギルドも『上納金を支払う』『下手を打ったら自分の責任』という2条件で、独自の活動を許容しています。

メンバーになる Edit

シーフギルドは、勢力を高めるために人手が欲しいですが、かといって、下手に正メンバーにすると、その人物が敵対ギルドや官憲などの内偵だったりした場合、尻尾を掴まれることになります。そのため、ギルドメンを迎え入れることに関しては慎重です。一般的には、舎弟のような、正式ではない立場でしばらく様子を見て、信頼をおいてもよさそうならギルドの方から誘いをかける感じとなります。

メンバーの利益と義務 Edit

ギルドに属するものは、様々な義務があります。儲けたら上納金を支払わなくてはいけませんし、ギルドに忠誠を誓うとともに、仕事を命じられたら実行しなければいけません。しかし、その見返りもあります。
特に重要なのは、「庇護」、つまり犯罪の隠蔽工作でしょう。構成員が行った犯罪行為が露見しそうな場合、ギルドは証拠の捏造や偽証人を出したり、または目撃者・証人が沈黙するよう圧力をかけたり、場合によっては犯人を仕立てたりします。多額の上納金を支払っているメンバーには護衛をつけたりもします。

情報提供 Edit

ギルドから受けられる利益で重要なものに「情報提供」があります。ギルドは組織としてその街の様々な噂や裏情報を収集しています。それらを提供してもらえるのです。ただ、基本的に、情報提供はそれに見合う対価(情報料の支払いや、同じくらい重要な情報の提供)が必要です。

なお、情報提供は、メンバー以外の者でも、ギルドに顔見世すれば利用できます。ただ、メンバーよりは対価として要求される値段が高かったり、真に重要な情報は教えてくれなかったりするのが普通です。特に、メンバーが動いている仕事に関しては、ほとんど教えてもらえないでしょう。

メンバーの忠誠心 Edit

シーフギルドは、ギルド長の統治能力とカリスマで維持してる組織です。そしてそれを構成するギルドメンは利己主義な者が多いため、内紛や裏切りが発生しやすい組織です。ですが、組織が大規模になるほど、派閥争いは強くなるものの、裏切りや抗争まで行くのは稀です。もっとも、一度発生してしまったら、街中を巻き込む騒動となるでしょうが。
とはいえ、足抜けや移籍、裏切り(分派行動なども含む)は、ギルドの制裁対象です。そのため、そのような行動にまで踏み切るメンバーは稀です。

ギルドの規模 Edit

ギルドの規模は、シマ(勢力圏)としている街の規模に依存します。人口が少なければ、裏稼業で儲けられる余地も少ないので、多くの人を抱えている余裕はありませんし、そもそもシーフの絶対数も少ないものです。ただ、ルアーブルなどのように人口があまりに多くなりすぎると、今度は逆に街の中に複数のギルドが出来るため、街の裏社会すべてを支配することはできなくなります。

村のギルド Edit

人口が数十人〜100人程度の村には、ギルドは存在しません。いたとしても、こそ泥が1人2人程度でしょう。こういう村で最も数が多いシーフは周辺に住み着く山賊です。山賊もある意味でシーフギルドの一形態といえるかもしれませんが、冒険者などに退治してもらう対象でしかありません。

町のギルド Edit

人口が数百人〜1000人の町になると、シーフギルドが成立します。とはいえ、数人〜十数人程度の集団で、ギルド長とその血縁・仲間で繋がる組織でしょう。組織としては、ギルド長の決定が全てを決め、明文化されたルールもないことがほとんどです。また、そのため、ギルドとしての「情報提供」や「庇護」などの活動もほとんど期待できません。
外部のシーフがシマで仕事しても、それに気づかないことも多いので、一般の店舗などから(「庇護」を名目にした)みかじめ料を得るのも困難です。仕事の中心は窃盗や強盗、すこし遠出して山賊まがいの活動などとなります。

小都市のギルド Edit

人口が数千人を超える少都市となると、ギルドメンバー&その手下も数十人規模になり、「情報収集」や「庇護」などのギルド活動も活発になります。まだギルド長の目配りは利きますが、幹部たちによる派閥化も進むため、組織が不安定になりやすいものです。また、この規模では為政者とのコネクションはほとんどないことが多く、為政者側が治安を強化したり本気で潰そうとしたら、対抗できません。ですので、ギルドの性格・組織体系は、そういった外部の環境と、ギルド長の能力で大きく変わります。

優秀なギルド長ならば、明文化された戒律・ルールを作り、役割別に縦割りで組織することで、組織化と統率を強めるでしょう。このようなタイプのギルドは、情報収集や庇護などの活動もしっかり行えるため、ビジネスライクな付き合いが出来る限りは交渉しやすい相手ですが、裏社会の支配力も強いため、敵に回すと危険です。

逆にギルド長の能力が足りない場合、幹部たちが勝手に派閥を作り、小規模のグループの寄り合い所帯のようになるでしょう。「情報収集」や「庇護」なども満足に出来ませんし、他所のシーフが仕事をしても、それに気づくことも対処することも困難です。内部分裂や裏切りの火種を抱えており、交渉する場合、相手をよく選ぶ必要があります。もっとも、実力ある冒険者などにとっては、敵に回してもそれほど怖くない相手でもあるのですが。

大都市のギルド Edit

人口が数万人を超える大都市では、ギルドメンバー&その手下は数百人規模になります。ギルド長が全てを目配りするのはほぼ不可能で、ルールや方針を明文化し、高度に組織化をして、幹部連中をしっかり統御することで組織を維持するのが普通です。この規模のシーフギルドと敵対するのは得策ではありません。

ただ、大都市は人口も多く、都市の商業力や外部の流入が飛躍的に高まり、領主による統治も強化されるため、ギルドも裏社会の全てを抑えるのは難事です。そのため、一つの大都市内に複数のギルドができるのも一般的です。たとえば、人口が15万人ほどいるルアーブルは、『海』のトリュアートと『陸』のキャスパールの2つが、街の裏社会でしのぎを削っています。

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